
体調が悪くて病院で診察を受け、処方せんを持って薬局に行ったとき、薬剤師から再び症状を尋ねられた経験はありませんか?
「診察のときに医師に話したのに、どうしてまた同じことを聞かれるの?」と、少しイライラしたことがあるかもしれません。
しかし実は、この「何度も聞かれる」ことには、薬剤師ならではの大切な理由があるのです。
体調が悪くて病院で診察を受け、処方せんを持って薬局に行ったとき、薬剤師から再び症状を尋ねられた経験はありませんか?
「診察のときに医師に話したのに、どうしてまた同じことを聞かれるの?」と、少しイライラしたことがあるかもしれません。
しかし実は、この「何度も聞かれる」ことには、薬剤師ならではの大切な理由があるのです。
薬剤師が患者さんに症状を尋ねる一番の理由は、「処方された薬が、その症状に合っているかどうか」を確認するためです。
病院やクリニックで作成されるカルテには、病名や診察内容が記載されますが、処方せんにはそのような情報は書かれていません。そのため、薬剤師が直接症状を確認し、処方された薬が本当に適切かどうかを判断する必要があります。
また、薬の服用には、患者さんの持病や体質、副作用の履歴なども関係します。薬剤師はこれらの情報を確認したうえで、薬が安全かつ効果的に使えるようアドバイスしています。
薬剤師は、処方された薬だけでなく、患者さんが現在服用している薬や過去に起こした副作用にも目を配っています。
薬剤師には、医師が出した処方せんに誤りがないかをチェックするという、重要な役割もあります。
医師も人間ですから、ミスが絶対にないとは言い切れません。特に、似た名前の薬は数多くあり、誤入力や選択ミスが発生する可能性もあります。
たとえば、「ムコスタ」と「ムコダイン」、「ノルバスク」と「ノルバデックス」など、名前は似ていても効果はまったく異なる薬もあります。
薬剤師は、患者さんの服薬歴や現在の症状を確認することで、こうした誤処方や調剤過誤を防いでいるのです。
薬剤師が症状を再確認するのは、処方された薬が本当に合っているかを確かめ、誤処方を防ぐために欠かせない行為です。
薬剤師の仕事は、単に薬を渡すだけではありません。医師の処方ミスを防ぎ、複数の医療機関からの薬の飲み合わせをチェックし、必要があれば医師に連絡を取ることもあります。
だからこそ、「かかりつけ薬剤師」や「かかりつけ薬局」を持つことが大切です。関係を築くことで、あなたの体調や薬歴をしっかり把握してもらえ、毎回同じ質問を繰り返す必要がなくなります。
安心して薬を使えるようになるためにも、信頼できる薬剤師を見つけておくことをおすすめします。