「毎回同じ薬なのに、なぜこんなに時間がかかるの?」「処方が変わっていないなら、すぐに渡してほしい…」そんな疑問を持ったことはありませんか?実は、薬局では安全に薬を渡すために、毎回慎重な確認作業を行っているのです。薬局での待ち時間が発生する理由と、短縮する方法を分かりやすく解説します!
なぜ薬局での待ち時間が長いの?
なぜ薬局での待ち時間が長いの?
薬局で待ち時間が発生する理由
1.調剤作業に時間がかかる場合がある
錠剤をそのまま渡す場合は比較的早く準備できますが、粉薬の調整、一包化、軟膏の混合等、調剤に時間がかかる場合があります。

2.服薬状況の確認と指導
「同じ薬だから説明は不要」と思うかもしれませんが、薬剤師は毎回以下の点をチェックします。
- 飲み忘れ・飲み間違いはないか → 効果がしっかりでているか、服薬するタイミングを間違えていないか
- 副作用の有無 → めまいや胃の不調などが出ていないか
- 医師の指示通り服用できているか → 食事回数の減少などで服薬に影響が出ていないか
- 残薬の確認 → 残薬がある分、処方日数を減らしてもらう必要があるか、飲み忘れない工夫はできないか、服用方法の見直しが必要か
3.保険制度の影響
保険の変更や新しい制度により、会計処理に時間がかかることもあります。2024年10月から始まった選定療養費の影響で、先発品を選ぶと自己負担が増えるため、事前説明をさせていただくこともあります。
待ち時間を短くする方法
- 処方箋を事前に薬局へ送るFAXやスマホアプリを活用し、事前に処方内容を知らせておくことで、薬局到着前に調剤が進みます。
- 自宅からFAXを送る
- 病院・クリニックから薬局にFAXを送ってもらう(対応してもらえない場合があります)
- 電子お薬手帳のアプリや、薬局のLineなどを利用する
※ いずれの場合も、来局時に、処方箋の原本をお持ちください。
- かかりつけ薬局を決める
毎回同じ薬局を利用すると、処方入力や薬歴の確認がスムーズになり、待ち時間が短縮されます。 - 混雑する時間帯を避ける
薬局によって混みやすい時間帯があります。急ぎでなければ、外出して用事を済ませてから受け取るのもおすすめです。 - 後で受け取る
処方箋を提出し、後で薬を受け取ることも可能です。ただし、処方箋の有効期限は4日間なので、受け取り忘れには注意しましょう。- 薬の残りに余裕があれば処方箋を出しておいて、後日受け取る
- 家族に受け取りを依頼(体調変化があれば説明できるように)
まとめ

いつもの薬をもらうだけなのに、なんで時間がかかるの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、薬局では安全に薬を使用できるよう、毎回処方内容や体調の変化を確認しています。
また、薬の流通状況によっては在庫不足により時間がかかることもあります。
待ち時間を短縮するには、処方箋の事前送信、かかりつけ薬局の活用、混雑時間を避けるなどの工夫が効果的です。
待ち時間が気になる方は、ぜひかかりつけ薬局の薬剤師に相談してみてください!